お盆によせて
ベトナムのお参り風景
当社の夏季休業は8/12から8/16です。
日本人と外国の人の宗教に対する姿勢の違いについて
海外の取引先の方から頂いた、文章を紹介します。
我々の世代は
【何が何でも先祖にお参りしなければいけません】
という世代ではありませんね。
「部活動が忙しかったら仕事が忙しかったらこなくても良いよ」
という世代で、両親も何が何でも家族全員で揃って墓前にお参りする
というタイプの人ではありませんでした。
子供の頃は親といるのが楽しかったのでお盆のお墓参りも楽しみでしたが、
中学生になると親離れして親といることが恥ずかしい時期がありました。
今の日本のお盆休みは働くことに対する単なる休暇のような存在になっていますね。
私もお墓参りのために帰国したことはありません。
ベトナムや台湾では先祖や年長者を大切にします。
中国大陸では空腹になったら最後の食糧を孫ではなく御爺さんに渡すという、
そんな風習です。
台湾時代も私より若い世代の女の子たち「風水」が大好きで、
「黄色い茶碗は縁起が悪い」とか「彼とは交際できない。風水の先生がそう言っている」とか。
お参り(パイパイ)をする日は会社の玄関にお供え物をして偽物のお金を燃やして
一心不乱に御祈りしている台湾の社員の人たちに無宗教の私は違和感をおぼえました。
ベトナムでも同じでした。
今年3月にベトナムで最も御利益がある御寺へお参りしてきましたが、
「宗教は麻薬だ」との昔の中国の為政者たちの言葉どおり、
2時間の登山と1時間の洞窟までの道のりを彼らは苦にせず、
おばあさんも必死で登山して必死の形相でお参りしていました。
弊社●●のような大学卒のエリートでも必死にお参りするのです。
彼女の幸せは神様ではなく自分の能力の成果となる高給により、
物質的に満たされる、そんな人でも神様を信じて必死にお参りします。
我々日本人は物欲まみれでベトナム人や台湾人のような
精神世界への興味は「現実のモノで満たされる」という事に打ち消されていますね。
そのような教育も受けていないし、第二次大戦の危険思想につながるのか、
学校でも宗教や心の教育がありませんね。
(最近では道徳の授業が無くなったとのこと・・・信じられません)
ベトナム人は貧乏で車も i-pad も持っていませんが、
愛情は日本人より不自由していません。
テレビ見ないし、パソコンしないので家人友人と会話するしかないのです。
どうなっていくのか日本人、心配です。
とても考えさせられます。
2011/8/9 M・Y