北京のアダム・スミス(著者:ジョバンニ・アリギ)という本がある。
数百年の世界史の流れの中に現代中国を位置づけ、
中国台頭の意義を深く掘り下げていく壮大なスケールの中国論
グローバルな政治経済の中心が北アメリカから東アジアに移行しつつあることを
アダム・スミスの経済発展理論から解釈し、同時.にそのような観点から『国富論』
を解釈すると
アメリカの衰退と中国の台頭で「世界の文明間のより大きな平等性に基づく世界市場社会という
スミスのビジョンが実現しつつある
他人の不幸の上に自分の幸福を追求してはならないというアダム・スミスの道徳感情論
植民地を収奪、搾取し殺戮と破壊の戦争をやりながら実現した、欧米の資本主義の発展は
「特殊」で「非自然的」なもので中国の発展にはそういうことがないといっている。
今時代の変わり目にじっくり読んでみたい本です。
2011/12/19